スポンサーサイト

--.--.-- *--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

青の魔族

2008.09.19 *Fri
未完成です。増殖することをお楽しみください。
あるいはバックしましょう





鐘の音がなっている。

アークスはその音を聞きながら倒れこんだ。倒れた拍子に軽く見上げると、白いうつむいたつぼみのようなものが蔓にぶら下がった花が目に飛び込んでくる。アークスは荒い息を吐きながらその白いつぼみに触れた。白い花は指先に軽く転がる。
魔術式で固定されているから、地上と大差ない空調がされているはずだが。地上と違い、空は不純物が少ないみたいで空気は澄んでいて、のどが痛い。体をひっくり返して、空を見た。
空から見た空は、青くなお深く、アークスの真上からは宵にかかる空のように深い色をしていて、そこを中心にだんだん淡い色になっていって見慣れた空の色が見つかっていく。真上の色深い空は、あまりにも深すぎて、夜空の星がほんの少し、まだ昼であるというのに、見えた。
天界、空にたどり着いたんだ。とアークスは思う。
そもそも空で生きている生き物じゃない。体が悲鳴を上げるのは当然だ。正直、先ほどまで何をしていたのか思い出せない。苦しくて、苦しくて、ここへくること以外何も考えることはできない。いや、考えてしまったら飛べなくなってしまう気がして集中し続けていた。ただここまでくることを考え、飛び続けていた。ここまで高く飛び上がるのは、生まれて初めてだったのだけれど。
―――でも、どうしても来なければならなかった。
自分のために。
影が差した。見上げると娘が手を差し伸べていた。アークスと同じ青い髪をした華奢で色の白い娘だ。娘は瞳を閉じていて、そして閉じたまま、まるで見えているかのように真っ直ぐにアークスに向かって手を差し伸べている。娘の手をとると、娘がアークスを立ち上がらせてくれれる。
娘がアークスの手をとったまま歩き出した。
白い花が見えるところから出て、石畳の畳だと感じないほど磨かれたすべらかな床の上を進む。花畑と床にはわずかな段差があって、アークスはこけるとは行かないが軽く躓いてしまった。娘がつないだ手ごしで動きを止めて、アークスはあわてて体制を立て直す。アークスがしっかり床に立つと、娘はまたアークスを引っ張って歩き出す。娘の着ている長い丈の白い衣がゆるやかに舞い上がり、そこに隠れた小さな素足が見て取れた。

←かけているのはここまで。


アーチが並んでいておおい茂るつるの植物があって、先ほど見た白い小さな花がぶら下がる。
鐘がなっていた。白く大きな建物だ。
娘と同じ服を着た、金や銀髪の男女が
重苦しく、何十、数を数え切れないほどの声が交じり合った歌声が鳴り響く。アークスの隣で娘はひざをつき両の手を胸に押し当てて歌い始めた。

「あの」
彼女が振り向く。
「あなたの名前は」

「アリエルのこと?」

「あなたの瞳がみたいのです、あなたに私が移る姿が」
天使の、それも下位の者は瞳を見せることは
「たとえそこに、絶望しかなくても」


「わたしはみんな、みんなは、わたし」
「このはなは、この大地じゃないと生きていけない」
「わたしも、みんなも」
「ひとりじゃないよ」
はっと顔を上げる。アークスと同じ青い瞳が見ている。同じ色の。
「いっしょに、いてあげる」
見つけた。私の肩翼。

胸が詰まって、ただそのことが嬉しくて、アークスは涙を流した。彼女が見ていると分かっていても、涙は熱くて溢れ出して、いろんなものが混ざっていたからなかなかやみそうになかった。


堕天を囁く、青年アークス。
さーてどうなる的なはなし。
ちなみに白い花は鈴蘭のつもり。
スポンサーサイト
COMMENT : 1
TRACKBACK : 0
CATEGRY : 未分類

COMMENT

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008/09/19(金) 22:04:57 | | # [Edit

Comment Form


秘密にする
 

TRACKBACK

TrackBack List

本日のおきゃくさん



カテゴリー



最近の記事



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



Copyright © お日さまと湿気 All Rights Reserved.
Images from ふるるか Designed by サリイ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。